3月頭、雪どけ間もないこの頃、洞爺では春を告げる福寿草の花が咲きました。室内ではアゲハ蝶が羽化し飛んでいました。
どうやら冬前に取り込んでいたマジョラムに蛹がついていたようです。まだ自然に色が少ないこの春の初めに優雅な姿を見られて感動したのですが、外へ出ることも仲間の蝶とも出会えることもなく死んでしまい、少し切ない気持ちになりました。自然の中では少しでも時期を見誤るだけで命とり。季節に逆らっては上手く生きていくことはできません。
これから農場は慌ただしくなっていきます。雪どけとともに顔を出したフキノトウなどの山菜の収穫。
そしてビニールハウスでは暖かくなってから圃場へ植え付けるハーブや野菜の育苗がスタートしています。
露地での栽培期間が限られる北海道では、この時期でいかに良い苗を仕立てておけるかが重要です。ここ何年かの取り組みで、ある程度のコツを掴めてはきているのですが、外の環境に合わせながらは中々難しく、試行錯誤の毎日です。
今年は、料理用のハーブも充実させていこうと色々準備中です。香り高く食欲をそそる様なハーブをお届けできるように頑張って栽培しています。
Update / 2015.03
Profile
米丸 輝久 (よねまる てるひさ)
日本豊受自然農の前身時代から参加している最古参メンバー。現在は北海道の洞爺湖のほとりにある農場で、主にハーブの栽培を行っている。縁あって、初めての雪国洞爺に移り住み、厳しい冬や野生動物との遭遇にカルチャーショックを受けたことも今や昔。何事にも動じないリーダーとしてメンバーからの信頼も厚い。